今期の夏のバイクツーリング企画は!
「はじめての北海道ツーリング」です。昨年は高知海水魚採集ツーリングでしたが、今年は北海道を走り回ります。
なぜ北海道か?夏の北海道はツーリングライダーの聖地と呼ばれるほど、バイク乗りが集まってきます。地平線へと続く直線道路、夏でもツーリングに適した気候、すれ違うライダー達は生き生きとした表情でピースサインを送ってきます。気持ち良い風を受けながら、大自然の中を走り抜ける爽快感は、何とも言葉に言い表せないような、バイクに乗り続ける理由を教えてくれます。
プランニング東上にとっては、初めての北海道ツーリングなので、いろいろと分からないことばかりです。しかしインターネットがある時代、何が必要で、何に注意すべきか、どのように計画を立てればいいかなどは、北海道ツーリングの大先輩のブロガー達が教えてくれますので、さほど心配いりません。とはいえ、ただひとえに北海道ツーリングといってもさまざまなスタイルが存在し、それも一長一短があることは事実です。下記に挙げてみました。
例)東京から北海道ツーリングするなら…・青森まで自走し津軽海峡フェリーやシルバーフェリー等で渡道する方法。八戸港や大間港、青森港からフェリーが出ています。体力に自信があるなら挑戦してもいいと思いますが、高速代やガソリン代を考えると意外と割高になってしまいます。
メリット 達成感がある(笑)
デメリット しんどい
・新潟港や仙台港、大洗港等から出ているフェリーで距離を稼いで渡道する方法。体を休めているうちに移動できるので、多くの方がフェリーでアクセスします。西日本からだと、名古屋港・敦賀港・舞鶴港から北海道行が出ています。さんふらわあ だいせつの火災事故があったので、乗船手続きが面倒になるかもしれませんが、今後も北海道ツーリングの定番であり続けると思います。
メリット 寝ていれば着くので楽・安い
デメリット 時間がかかるので休みが多く取れない人には厳しい。
・バイク配送で自前の愛車を使ってツーリング。北海道は愛車で走りたい。でも時間がないという人は、BHSやBAS等のバイク配送を行っている会社があるので、バイクだけを北海道に輸送し自分は身軽に渡道するという方法もあります。料金はやや高めになります。
ANAもパッケージツアーとしてバイク空送をやっているようです↑
メリット 北海道にいる時間を長く取れる(休みが長く取れない人向け)
デメリット コストが高い(配送料+現地までの交通費)
・レンタルバイクでツーリング。とにかく時間が無い、いつもとは違うバイクに乗りたいというならば、この方法です。ヘルメットやレインウェアの貸し出しがあり、荷物も少なくて済むので、身軽なツーリングが可能です。
メリット 乗りたいバイクに乗れる。北海道にいる時間を長く取れる。
デメリット 立ちゴケ怖い・コスト高い(レンタル料+現地までの交通費)
東上が今回取れた休みは5日間。往復の移動を含めると現地に滞在する時間が短く、北海道まで行く手段に時間はかけられません。また、せっかくだから大型バイクに乗りたい!というわけで、お金でそれを解決しようと
レンタルバイクで北海道ツーリングをすることにしました。レンタル車両 今回は、大型バイクをレンタルするに当たり、乗り慣れている車両を選択する必要があったため、以前にも乗ったことがあるCB1300SB(2014年式)をレンタルしました。
気になるレンタル料ですが…4日間で
基本料金54720円
車両補償8000円(免責10万)
オプション0円
合計62720円大型バイクなのでレンタル料は高めですが、250や400クラスならもう少し安くなります。車両補償はレンタルバイクでは必ず入ったほうが身のためです。
いざ出発Aug.6 羽田へ向けて 仕事を定時に上がり、そのまま出発です。てっきりこのバイクで北海道に向かうのかと思いきや、違います。こんなリアショックが硬くてシートが硬いバイクでは、私のケツが持ちませんからね。CB400SBは羽田空港でお留守番をしてもらいます。羽田空港にはP1~P4までの駐車場がありますが、そのすべてに二輪車用の駐輪スペースがあります。駐車料金は一日最大500円とリーズナブルです。
P2の駐輪場にバイクを置いて、荷物を降ろして空港内にあるカプセルホテルへ向かいます。北海道に向かう飛行機は翌朝6:30発の早朝便です。疲労を考えての前泊にしました。
ファーストキャビンというカプセルホテルで、私がイメージしていた従来のカプセルホテルと違い、入口も広く、室内も広いです。料金は5000円と少々高めです。
Aug.7 北海道到着。とにかく北へ 新千歳空港に着くと、地面は雨で濡れていました。明け方まで雨だったようです。 天気はこれから回復することを期待しましょう。
今回利用するレンタルバイク屋はレンタルバイクkizuki新千歳空港店です。オリックスレンタカーに併設されていて、新千歳空港内にあるオリックスレンタカーの窓口に、レンタルバイク利用の旨を伝えると、送迎バスを利用できます。所要時間は10分です。
手続きを済ませ、荷物を積載して準備完了。今回はタナックスのキャンピングシートバッグ2とタンクバッグGTの組み合わせです。銀マットとテントは外積載で、比較的荷物が少ないのでサイドバッグは持って行きませんでした。車両総重量は約300kgとなり、砂利道での取り回しが厳しそうです…
高速を使い留萌までワープし、オロロンラインを走っていきます。雨のためここまで写真はありません。しかし、次第に天気は回復し晴天に恵まれました。
バス停にバイクを停め一枚
途中道の駅風Wとままえ(ふわっととままえ)に寄り、昼食を取ります。道の駅は比較的多く、主要幹線では高速道路のPAぐらいの間隔であります。
ラーメンと海鮮丼を食べました。道の駅の食堂にしては上出来かな。
オロロンラインを走破するなら気を付けないといけないのが天塩市街です。国道232号線をそのまま走ってしまうと内陸を抜けてしまいます。「目印は道の駅てしお、その次の信号を左折です」と道の駅で出会った稚内で素泊まり宿を経営している方が教えてくださいました。ありがとうございます。
道道106号オロロンラインを進んでいくと、オトンルイ風力発電所があります。風車が一直線に並んでいる姿は圧巻です。そして道がひたすら直線です。
そして、本日の最終目的地である民宿あしたの城へ到着。オシャレな外観のとほ宿です。
本当は、素泊まりのつもりでしたが夕食がジンギスカンだと聞いて、美味そうだと思ったので急遽用意していただきました。ラム肉をのせ、その上に野菜をのせて焼きながらくずしていくのが本場の食べ方だそうです。肉は臭みが全くなく、旨みが詰まっていました。
夕食後の時間は、一緒に止まっている方々と談笑の時間です。バイクの話からなぜか結婚の話になり、去勢の話になり、雇用の話、生命保険の話、公務員の話、選挙の話、白夜の話と盛り上がり、農学博士の方や国際弁護士の方、結婚できないオジサンや、天文学研究の方、イギリス人や道内ライダーの面白いオジサンに気さくな民宿のご主人が集まって盛り上がりました。これも北海道ツーリングの醍醐味の一つです。
Aug.8 本当に何もないオホーツク海側 2日目は、宗谷岬に行く前に前置きでノシャップ岬に行きました。奥に停まっている奈良から来たCB1300SBの方は、「同じCB1300SB北海道来て初めてみました」と言っていたので、意外にもCB1300のようなリッターオーバーネイキッドではキャンプ場での取り回しが怠いという理由で、オフ車やアドベンチャーバイクが主流なのかもしれません。あとハーレーとかのクルーザー(アメリカン)が半数です。
持っていたじゃがりこを使ってウミネコをこっちに振り向かせました。カモメよりも目がかわいくありません。
ノシャップ岬はイルカのモニュメントと看板があるだけの場所です。寒流水族館が近くにありますが、まだ営業時間前でした。
次に宗谷岬に向かうのですが、稚内市街を抜けるので稚内駅に寄りました。やたらと日本最北端が出てくるところが稚内らしいです。
宗谷岬に到着し、記念碑だけ撮影。ロシア人観光客が多く、バイクと一緒は無理でした。
笑ってしまったのがこのNBロードスター。後ろにホムセン箱が取り付けてあります。車中泊ができないこの車で北海道をキャンプツーリングするとなると、このようにするしかないのですね。それにしても銀マットがシュール。オーナーさん勝手に写真上げてすみません。
定番の日本最北端給油所で、給油し最北端給油証明書と交通安全のお守りを入手。
オホーツクラインの山間部を走っていると、時々キタキツネが道路を横断していきます。結構人懐っこい個体もいますが、触るのは厳禁。
途中道の駅さるふつ公園に寄り昼食を取ります。
この道の駅にはレストランがありますが、さるふつまるごと館でホタテカレーを頂きました。
すぐ横は猿払村営牧場になっています。
さらにオホーツクラインを進んでいくと、北海道ライダーの間では有名なエサヌカ線の看板表示があったので、行ってみました。電柱が無い地平線に続いていく道です。
日没までに知床に着きたいので、とにかく走り、サロマ湖に到着。
なんとか暗くなる前に国設知床野営場に到着しました。夏休み中ということもあり、大勢の家族連れで賑わっていました。
テントを張るスペースが無いほど混雑はしていませんでした。
このキャンプ場は、すぐ横に温泉施設があるので良い立地条件です。ロングツーリングの後の温泉は最高です。
テントに戻り、明日の予定を立てていると、外からガサゴソと音がします。見てみるとエゾシカが近くに来ていました。
星も綺麗に見えます。
この日は500km走りました。少し無茶だったか…
Aug.9 釧路湿原を目指して キャンプ場の駐輪スペースは砂利か芝生で、荷物を積載したままだと相当きついのでアスファルトのところまでバイクを押していき、そこで荷物を積載しました。
まずは前日スルーしたオシンコシンの滝。
シャッタースピードは遅めに切ります。
クマ出没地帯を抜け、知床峠へ
珍しいヒカリゴケが見られるという、マッカウス洞窟は崩落の危険があるため入れませんでした。
道の駅羅臼にて、クロゾイやヤナギノマイが破格の値段で買えます。
カニの試食。右からイバラガニ・毛ガニ・ハナサキガニ。それぞれ味に個性があります。
南下していき、野付半島へ来ました。潮風の影響で立ち枯れしたマツが立ち並ぶ、ナラワラ。
野付半島ネイチャーセンターにバイクを停め、トドワラを散策することに。潮風で立ち枯れしたマツをトド松が立ち並んでいるからトドワラといいます。
ここからはうっすらと国後島が見えました。
往復1000円で、馬車でトドワラまで行くこともできます。
歩いていく場合は往復60分です。
ハマナスの花が沢山咲いていました。
着いて見ると、これがトドワラか~と言った感じ。近年トドマツが減っているようです。
次に向かったのは開陽台。地球が丸く見えることを謳った展望台です。
曇りの天気の為遠くまで見えませんでしたが、周りに何もないので地球が丸いということは分かります。
続いて、摩周湖へ行きました。摩周湖は世界第二位の透明度を誇る湖です。よく晴れた日は湖面が青く見え、摩周ブルーと呼ばれていますが…
この日の様子はこんな感じ。湖面が見えるだけマシかなと言った感じです。
国道391号を南下していき、本日の目的地である達古武沼(たこぶぬま)に到着。
各種設備が揃っていて快適な達古武オートキャンプ場です。コインシャワー、コインランドリー、売店(バーベキュー用品から肉まで売ってます)等がありきれいなキャンプ場です。
20分程バイクを走らせると温泉施設があります。やっぱり毎日温泉は欠かせません。
この日は比較的時間に余裕があるルーティングをしました。
Aug.10 記録的短時間大雨(雨でほとんど写真なし)ツーリング最終日は朝から雨です。とりあえず雨が止むのを待ってみることにしましょう。
売店でカップヌードルを買い、朝飯にします。
一向に雨が上がりそうにないので激しい雨に打たれながら十勝まで移動(雨の為写真は無し)。激しい雨の為、合羽が意味をなさず全身ずぶぬれになりました。さらにiPhoneのカメラの内側が曇ってしまい、そのせいで水没LEDライトが点きっぱなしになってしまいました。後でニュースを見ると、大雨警報や記録的短時間大雨情報が出ていました。
新得SL広場
十勝についても尚雨雲がついてきます。
そこで、雨雲が通り過ぎるのを待つために、昼飯を兼ねて新得そばの館に入りました。カメラが曇っています。
にしんそばとミニ豚丼は冷えた体を温めてくれました。レンズが曇って白っぽくなっています。
昼飯がてら雨雲をやり過ごし、後は千歳に向けて石勝樹海ロードを走っていたのですが途中ヒグマが道路を横断していきました。すぐに写真を撮ろうとしたのですがその前に逃げてしまいました…
無事帰着。立ちゴケも無く何とか旅を終えることができました。
ナンバープレートを見るとかなり汚れているのが分かります。
総括今回はじめて北海道ツーリングをしましたが、いろいろなところに行きたすぎて走行メインになってしまいました。今回の総走行距離は約1600kmでしたが、1日平均400km走行を支えたのは、CB1300SBのツーリング能力の高さです。今回足つきを少しでも良くしようとゲルザブを使わなかったのですが、お尻は全然痛くなりませんでした。大排気量からくる余裕の走りは、疲労感をかなり低減してくれました。
4日で道北道東を回りきるのはなかなか大変です。やっぱり北海道はでかい。行きたいところにほとんど行けてません。これはあと10回は行かないと回るところを周りきれませんね。次行くときは道南道央を攻めてみたいと思います。
http://laytrack.blog.shinobi.jp/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%81%AE%E8%A9%B1%E9%A1%8C/%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%AE%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0はじめての北海道ツーリング