うみのおさかなのいろいろ@東上本出の日記

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うみのおさかな以外の話題がメインになってしまったブログ主の○○やってみたシリーズ。水槽の更新再開しました。

白点キラー(サンゴ水槽用)の生体への影響


 今日は、久々に60cmLPS水槽の話です。現在60cm水槽に入っているサンゴは、

ナガレハナサンゴ コロニー 先端グリーン 1年7ヶ月飼育
コエダナガレハナサンゴ ブランチ枝グリーン 1年5か月飼育
コエダナガレハナサンゴ ブランチ先端イエロー  1年0ヶ月飼育
コエダナガレハナサンゴ コロニー 褐色 1年0ヶ月飼育
カワラフサトサカ 2年0ヶ月飼育

の5個体です。トサカに関しては長期飼育の域に達してきたのではないかと思います。ろ過システムは90cm水槽用外部濾過による強制式で、プロテインスキマーはプリズムスキマーを使用していますが、このシステムではシビアな部分が多く、限界を感じ始めています。

 以前はこの水槽でサンゴと一緒にハナダイを飼っていましたが、病気にかかってしまい、リーフタンクのため魚を取り出してトリートメントをすることもままならず、☆にしています。

 以前紹介した、サンゴ水槽で飼育している魚の病気を治療することができると謳っている、サンゴ水槽用白点キラーですが、ハナダイ達の白点治療に使用することを渋ってしまった理由があります。

 白点キラーの使用法は100Lの飼育水に対し10mlが規定量で、水槽に投入する際は水で10倍以上に薄め、10分以上かけて水槽に入れること、これを1日朝晩2回、連続5日使用することと記載されています。このように5日間白点キラーを継続的に使用すると、一部のサンゴの状態が非常に悪くなることがあるのです。

 この一部のサンゴとはカワラフサトサカのことで、昼間点灯中であるにもかかわらず、1次ポリプすら開かない状態になっています。この状態が続くと、飼育水の水面に膜が張り出します。つまりトサカが溶けているのです。しばらく経ってトサカは状態を持ち直しましたが、一歩間違えれば水槽崩壊です。サンゴ水槽用白点キラーは、全てのサンゴや無脊椎動物に悪影響を及ぼさずに使用することができるわけではないようです。

 最近、セナキルリスズメダイを30cm水槽から、このリーフタンクに移したのですが、入れた直後に白点を出してしまったので、仕方なくサンゴ水槽用白点キラーを規定量投入しました。すると…

コケトリ用のクマノコガイとハナビラダカラがお亡くなりになりました。地味にハナビラダカラは3年前からいる最古参の生体でした。やはりサンゴ水槽用白点キラーはサンゴ以外の無脊椎動物にも悪影響を及ぼすようです。他のクマノコやマガキ達もどうも元気が無いようで、コケ取りの効率が落ち気味です。

コケトリ貝が減ったせいで水槽はこの状態…
厄介なトロロ藻+ヒゲゴケ+茶ゴケのフルコンボです。

 以上のようにサンゴ水槽用の白点キラーは、全ての無脊椎動物に影響が無いわけではなく、一部影響を受け死亡したり調子を落とす生体もいるということを、頭に入れておいた方がいいと思います。サンゴ水槽で魚を飼う際は、水量やろ過に十分に余裕があるシステムで飼育し、殺菌灯やオゾナイザー、プロテインスキマーを使用して水質を清浄に維持し、そもそも魚を病気にしないことが最も重要だと思います。もしもリーフタンクで魚を病気にしてしまった際に、魚を捕獲せずに治療を行いたい(レイアウトを崩したくない)場合の最終手段として、サンゴ水槽用白点キラーを使用するべきで、できる限り白点キラーに頼らないよう飼育をしたいものです。

 そもそも無脊椎動物である白点虫(C.irritans)に対して効果がある薬品が、他の無脊椎動物に全く影響が無いわけがありませんので、
白点に効いてサンゴは大丈夫なんていう都合のいい話はありません。
おそらくですが、サンゴ水槽用の白点キラーは魚水槽用の白点キラーの効き目を弱くしたものと考えられるので、白点病などの病気治療の効果も同様に弱くなっていると考えられます。

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